まず、お子様のお口の状態に関心をお持ちになり、非常に良い事ですね。娘さんの年齢としては、矯正歯科治療を始めていくには良い時期でしょう。治療方法には、取り外しの出来る装置を使う方法や、固定式の装置を使う方法があり、患者様のお口の状態や発育具合によって治療方法を選ぶ必要があります。一般的に小4くらいでは、ブラケットという歯に直接付ける装置には、まだ早い時期だと思われます。娘さんのかみ合わせの状態を診てもらうためにも、かかりつけの歯科医か、矯正歯科医にお気軽にご相談下さい。
小4の女子というと、一般的には永久歯と乳歯の混じった混合歯列期にあたりますが、全身の発育状態や永久歯のそろい具合に個人差が大きい時期です。同じ年齢でも、前歯と6才臼歯だけが永久歯の子供さんや、全て永久歯に生え替わっている子供さんもおられます。また、乳歯が残っていてもこれから急に永久歯に生え替わる場合もあります。内側に入っている歯がどの歯かにもよりますが、かみ合わせの具合によっては、かみ合っている歯や歯ぐきに害を与え、顎の動きに良くないこともあります。また、これからの顎の成長に問題が出る場合も考えられます。お母様が気にされているのは内側に入っている歯だけのようですが、専門的に診ると他の歯を含めて全体的に問題のある場合が多くあります。
矯正治療は、通常の歯科治療と違い年数もかかりますし、しっかりとした歯磨きも重要になります。治療方法や費用などについて、十分納得できる説明をお受けになってから矯正治療を開始されるようにして下さい。お子様の歯並びが良くなり、良い歯で一生を過ごされると良いですね。
(峰田 雅章 / 歯科医師)