【ふくまむフレンズ】言葉で子どもの人生が変わるかも? 「モデリング」とは
取材ライター
ふくまむフレンズ 公認心理師 やしろ恵利
皆さんに質問です。
「親と子は同じようなことを言うな~」と感じたことはありませんか。
また、子どもの観察力ってすごいなぁとハッとしたことはありませんか。
今回のテーマは、「口ぐせや何気ない言葉」「モデリング」です。
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次女が反抗期だったころ、こんなことを言われました。
「ママの『もう好きにしね』という言葉が大嫌いなんやって」。
言われた私の心の中は、それはもう、モヤモヤ、グルグル。
子育てが上手ではないと思いながら、迷いながら、それでも娘と一生懸命向き合ってきたつもりだったのに・・・。
あまりにもショックだったので、その時のことを今でもはっきり覚えています。
疲れていたり、ストレスがたまって億劫な気持ちになったりして、起き上がることすら嫌な時もありますよね。
そんな時に限って子どもたちはしつこいくらい話しかけてきたり、かまって欲しい光線を出してきたり…。
ゆっくり話を聞いてあげたらいいことはもちろん分かっていますが、親も一人の人間です。
そうできないこともたくさんありますよね。
どうしようもなくなって、「もういやだー!」と感じたこともありました。
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そんなある時、ハッとしたことが…。娘たちがけんかをしていた際に、姉が妹に「もう好きにしね」と言ったのです。
私の「口ぐせ」を娘がそのまま使っている! 困ったことだと感じました。
実は、子どもは、「いいことをまねする」とか、「悪い事はまねしないようにする」わけではなく、自然に親を見本にしてそのものの動作や行動をまねるのです。
その行為を、「モデリング」と言います。
たとえ叱ったとしても、愛情がある言葉を交えて思いを伝えられていれば、子ども自身も愛情を「モデリング」して、前向きで意欲のある楽しい毎日を送ることができます。
愛情のある言葉って難しいと感じますか?
実はとっても簡単で、「ありがとう」「そう思うんだね」「いいね」「もっと聞かせて」などと言えばいいのです。
みなさん、毎日本当に大変だと思います。でも、「あ~疲れた」という口ぐせを、「あ~頑張った」「力を出し切ったー」「やりきったー」などに変えてみませんか。大げさかもしれませんが、口ぐせや何気ない言葉で子どもの人生が変わることがあるかもしれません。
明日もまた、一歩ずつ頑張りましょうね。えいえいお~!