【ふくまむフレンズ】絵本で万博気分~絵本で海外旅行はいかが?~
取材ライター
ふくまむフレンズ 絵本講師こんどうさとみ
大人気だった大阪・関西万博が閉幕しましたね。
みなさん、行かれましたか?
我が家は楽しくて、2回も行ってきました。
▲学校でノルウェーについて調べた長男のリクエストで入った北欧館
日本では滅多に食べられないものが食べられたり。
▲ラクダのミルク飲んできました!
その国が取り組んでいる課題ついての展示があったり。
▲次男が「紐のおうち!」と言って入ったポルトガル館
国の文化をまるごと持ってきてくれたみたいで、
外国の文化や雰囲気、食を一度に堪能できる、お祭りみたいなイベントでした。
昔よりも世界が身近になった今。
海外を意識されている親御さんは多いと思います。
でもお子さんが小さいと、海外にいくのはちょっと大変……。
そこで!
絵本で世界について触れてみませんか♪
各国の絵本には、その土地ごとの文化や環境に根差したものがさりげなく描かれています!
例えば、日本ならタヌキやキツネが身近なように
南米の絵本では魚やワニがよく出てきます。
寒い国なら雪の絵本が多いし
暑い国なら描かれている植物が南国の大きい葉だったり……。
絵本を選ぶときにそのお話が、どんな環境や文化の国のお話かなと意識してみるとお家に居ながらにして、外国にお出かけしている気持ちになれるかも。
というわけで、今回は【世界に触れる絵本】を3冊ご紹介します!
『 げんきなマドレーヌ』
パリの寄宿学校に暮らしている12人の女の子。いつも2列に並んで、パンを食べ、歯をみがき、ベッドに入ります。その中でいちばんおちびさんで、いちばん元気なのがマドレーヌ。彼女はなんにも怖いものなんかありません。ところがある晩、寝室からわーわー泣き声が聞こえてきて……。
おちびさんのマドレーヌが本当に元気でカワイイこのシリーズ。
瀬田さんの訳もとてもリズミカルだし、オチも微笑ましくて読んでいて楽しくなります♪
そして注目すべきはこの背景!
エッフェル塔やルーブル美術館、ノートルダム寺院など、各所にパリの有名な建築物が描かれているので、まるで旅行しているみたい!マドレーヌと一緒にパリの街をお散歩してみては?
『ガラシとクルピラ』
アマゾン川のほとりに住む少年ガラシ。ある日、弓矢をもって大人たちのあとをそっとついていき、子どものアルマジロを捕まえようと追いかけていると、目の前には動物を守る森の精霊クルピラが現れ、ガラシは気を失ってしまいます。家に戻ると、お父さんはクルピラについて教えてくれました。
白黒の細かく書き込まれた絵とクルピラの顔がちょっと怖いこの絵本。「自然と一体となって共生すること」の在り方や、自然の「畏れ」という一面が絵から伝わってきます。
区切られていない大きな家で大勢で住んでいたり、嵐があっという間に過ぎ去るなど、日本とは生活様式がかなり違うところにも注目したいですね。森の中をよくよく見るとクルピラがコチラを見ていますので、ぜひ探してみてください!
『トヤのひっこし』
モンゴルの遊牧民の少女トヤ。水や草を求めて家族で春の終わりに引っ越します。ラクダに乗り、羊を率いて草原を越え、砂漠を越え、様々なトラブルを越えて、ついに新しい放牧地に到着します。
草原を移動し続けるという遊牧民の生活。日本人にはあまりなじみのない生活スタイルかと思いますが、絵を見るとかなり細かく様々なことを教えてくれます。(どこの家庭も狼避けに犬を飼っていることや、水の確保はいくつもの樽に詰めて運んだり、草原で夕食を食べる後ろに狼が目を光らせて待ち構えているなど)
最後のページには馬頭琴が描かれており、この本の次に『スーホの白い馬』を読むという連想読み聞かせもオススメ♪
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よければ、読み終わったあとに世界地図で場所を確認してください。
「遠い国だねえ」とお話するかもしれませんが、読んだことでお子さんの中ではきっと、その国との心の距離が近くなっているはず。
それが多分、国際理解の一歩になるはずです。