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【もっとふく育県⑥】0歳児パパに聞いた「育休中の過ごし方」|パパ育休100%チャレンジ<後編>

兼八さん(株式会社福地)_2_3

「もっとふく育県」では、より良い子育て環境の実現を目指して活動している県内の団体や取り組みにスポットを当てて、活動の中身や思いを探ります。第6回は、前回に続き福井市の「パパ育休100%チャレンジ事業」をテーマにお届けします。

パパ育休100%チャレンジに取り組むモデル企業3社の社員で、実際に育休を取得した(取得予定者含む)男性に、育休中の過ごし方や家族とのコミュニケーション、育休後の働き方についてざっくばらんにお話しいただきました。3名が所属する企業の育休促進に向けた取組は、第5回で詳しく紹介しています。ぜひ、こちらも併せてチェックしてください。
【もっとふく育県⑤】男性育休を「当たり前」に!企業の挑戦を応援|パパ育休100%チャレンジ<前編>

取材ライター:虎尾ありあ
坂井市在住のフリーライター/3歳・5歳の2児の母。「福井の子育てをさらに良くしたい」とやりがいや使命感を持ち、多方面で活躍している方の想いを届けていきます。思いに共感したり、活動に興味を持ったりした方はぜひアクションを起こしていただけるとうれしいです。

 

3人のパパが答える【育休のリアル】

パパ育休100%チャレンジのモデル企業3社から、実際に育休を取得した(取得予定者含む)3名の男性に育休中および前後の過ごし方を伺いました。

育休中はどんなふうに過ごしていますか?:小柳さん(ジビル調査設計株式会社)

小柳さん(ジビル調査設計株式会社)_1
キャプション:もうすぐ3カ月になる長男を抱っこする小柳さん。

- 現在、まさに育休真っ最中の小柳さん。期間中はどのように過ごしていますか?
ミルク、おむつ、お風呂など、いわゆる一通りの育児をやっています。育休に入る前は、おむつ交換も誰かについていてもらわないとスムーズにできなかったのですが、今は一人でできるようになりました。もうすぐ3カ月になる息子と2人で1日中過ごせるようになったことが、自分にとって大きな進歩でした。妻と一緒に子育てに向き合い、ゆっくり過ごす時間が増えたことも良かったですね。

- 育休取得について不安や懸念点はありましたか?
一番気がかりだったのは給与が減ってしまうことでした。ただ、社内の研修で制度を知ったことや、会社が手取りのシミュレーションをしてくれたことで、「これなら大丈夫だろう」と育休を取りたい気持ちが強くなっていきました。

- 復帰後について、今考えていることがあれば教えてください。
長期間仕事を離れていた分、復帰したら今まで以上にがんばろうと仕事へのモチベーションが高まっています。平日は会社から帰ったら子どもをお風呂に入れることに決まっています。家族で過ごせる土日が楽しみになるんだろうなと、妻とも話しています。

小柳さん(ジビル調査設計株式会社)_2
キャプション:育休のおかげで家族とゆっくり過ごす時間が増えたそうです。

復帰後の仕事に変化はありましたか?:塩谷さん(永和グループ)

永和 塩屋様写真
キャプション:お客さんと子育てトークができるようになったと話す塩谷さん

- 合計3週間の育休を取得し、現在は復帰して育児と仕事に邁進している塩谷さん。育休を取ったことで、仕事にどのような変化がありましたか?
お客様とお話をしているとき、子育てのエピソードに共感したり、自分も育児トークに参加したりできるようになりました。育児中のバタバタに正面から向き合ったからこそ、子育て中のお客様がいかに忙しい中時間を作って打ち合わせに来てくださっているかということもわかるようになりました。電話をかけるときも「今お風呂中じゃないかな?」と考えることもありますね。仕事にはプラスになっていると思います。

- 会社にお子さんを連れていらっしゃることもあるそうですね。
はい。同じ部署に近い時期に育休を取っていた先輩がいて、その先輩から「今子どもと会社にいるよ」と連絡があったので、「じゃあ、ぼくも今から行きます」といった調子で。育休経験者が近くにいたのは良かったですね。育休前後の働き方が間近で見られますし、キャリアや取得時期の相談もしやすかったです。

- 復帰後は、家族でどのような時間を過ごしていますか?
3人でベビーマッサージに行ったり、ベビーヨガに参加してみたり、平日休みなのでちょっとした教室にも参加しやすいのがいいですよ。福井は共働きが多いので、「共家事」も「共育児」も当たり前になりつつあると思います。子どもが生まれてにぎやかになった家族の生活を、これからも楽しんでいきたいです。

育休取得に向けて準備していることはありますか?:兼八さん(株式会社福地)

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キャプション:チームミーティング後に取材に応じてくださいました。

- 第二子が生まれ、2人の娘の父親になった兼八さん。もうすぐ育休に入るそうですが、今はどんな準備をされていますか?
引継ぎのための書類を作ったり、整理したりしています。育休を取得するとなって、初めて自分が担当していた業務内容がほとんど見える化されていなかったことに気が付きました。業務の見える化が進めば、育休はもちろん病欠や急なトラブルにも対応できるのではないかと思います。チームでも「全体で見える化に取り組めるのが理想だよね」と話し合い、仕事の仕方を意識するようになりました。

- 育休取得について、周囲の反応はいかがでしたか?
会社がパパ育休100%チャレンジ事業にエントリーしたことで、よりよい働き方をみんなで考えようという機運が高まっていると感じます。同僚も上司も快諾してくれました。社長からは「(パパ育休の)ファーストペンギンになってほしい」と声をかけていただきました。誰かがやってみないとわからないから、まずはやってみてほしいと、そんな想いが伝わってきたことも、育休取得の後押しになりました。

- 期間中はどんな風に過ごそうと思っていますか?
上の娘の園への送り迎えや、料理などできることを引き受けて、妻には自分がいる間はゆっくり過ごしてもらえたらいいなと思います。長女もまだ1歳8カ月で小さいので、食事やお風呂の時間は本当にバタバタしますが、家族で乗り切っていきたいですね。

兼八さん(株式会社福地)_2_3
キャプション:2人の娘さんを抱っこする兼八さん。

まとめ - 不安をクリアにして今しかない家族との時間を刻む

育休取得はプラスの面がある一方で、給与やキャリアや業務の引継ぎなどの不安も無視できません。3名とも周囲とのコミュニケーションをしっかり取って、不安をクリアにしたうえで、育休を取る選択に至っていることがよくわかりました。日々変化する0歳児に向き合い、今しかない家族との時間を大切に刻んでいる様子が印象的でした。