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【もっとふく育県⑧】整理収納アドバイザーに聞く!「ストレスフリーな片付け」のコツ<実践編>

実践編1

「あまり遊んでいないおもちゃで収納がパンパン」「モノが多くて部屋がなかなか片付かない」など部屋の片付けで手が止まりがちになるのがモノの整理です。

今回は「ストレスフリーな片付け」<実践編>として、第6回に引き続き、親・子の片づけマスターインストラクターの村田さんに片付けのコツを聞きます。村田さん流の親も子もストレスなく片付けが進む声かけのアドバイスのほか、後半では3歳5歳のママとして実際に「片付けサポート」のサービスを体験した際のレポートをお届けします。
【→前編の「ストレスフリーな片付け」<アドバイス編>はこちらから

取材ライター:虎尾ありあ
坂井市在住のフリーライター/3歳・5歳の2児の母。「福井の子育てをさらに良くしたい」とやりがいや使命感を持ち、多方面で活躍している方の想いを届けていきます。思いに共感したり、活動に興味を持ったりした方はぜひアクションを起こしていただけるとうれしいです。

片付けがスムーズになる!家族への声掛けのポイント

後編1

普段何気なくしている「片付けて」という声掛けは、実はポイントを押さえるだけで子どもの自発的な考えを促したり、ストレスやトラブルを避けたりすることができます。ここでは整理収納アドバイザーの村田さんに聞いた声かけポイントを解説していきます。

親と子の間に限らず、夫婦間でもポイントを押さえることで片付けがスムーズに進められるので、ぜひ実践してみてください。

客観的な言葉を使う

一つ目のポイントは、客観的な言葉選びです。たとえば、子どもが遊ぶ頻度が少ないおもちゃを整理したいときに「このおもちゃ最近使っている?使っていない?」と使用頻度をたずねる声掛けが客観的な聞き方です。

客観的な問いは使っているかどうかを判断して答えればいいだけなので、子どもにとって答えやすい質問です。また、親子ともに事実を冷静にとらえられるので、「あまり使っていないなら、奥にしまってもいいかな?」と言って整理するなど、プラスのアクションにつながりやすくなります。

対して、「このおもちゃいる?いらない?」と聞くのが、必要かどうかの意見をたずねる主観的な聞き方です。自分のモノを「いらない」と決めるのは、大人にとっても難しい判断。したがって、子どもは反射的に「いる」と答える場合が多く、なかなか整理が進みません。また、「自分にとっては大切だけれど、お母さんにとってはいらないものなのかな?」と不用意に傷つけてしまう可能性もあります。

事実だけを言う

後編2

二つ目のポイントは、事実だけを伝えるということです。例を挙げて説明します。夕食前のテーブルに子どもの宿題が散らばっているシーンを思い浮かべてください。

[事実だけ]テーブルにプリントがあるよ。もうすぐご飯なんだけどどうする?

[not 事実だけ]もうすぐご飯だからプリント片付けてくれない?

《解説》
「プリントが置いてある」と事実を伝えることによって、子どもは状況を判断して「もう終わったからランドセルに片付ける」や「夕食が並べられないから、ご飯の時間だけファイルにしまって置く」など、具体的な行動を自分で考えられるようになります。また、「片付けて」と言ったり言われたりして親も子もイライラするような言葉による摩擦を減らせます。

対等な目線で声をかける

後編3

三つ目のポイントは、対等な目線で声をかけることです。片付けの声かけは「片付けて」「ちゃんとふたを閉めて」「ここに入れてって言っているでしょ」など親から子への命令のような形式をとりがちです。散らかった部屋を見てついつい怒ってしまう気持ちはとてもよくわかります。ただ、何度も強く言われると子どもは「片付けキライ!」と思ってしまうかもしれません。

そんなときに気を付けたいのが、対等な目線で声をかけられているかどうかです。たとえば、子どもに対するセリフを、知人や友人にも同じように言えるかどうかを考えると判断しやすくなります。「知り合い相手には使わないかも」という言葉を子どもに言いそうになっていたら、ほかの言い方に変えるのがベターです。

お片付けサポート体験レポート

後編4

ここからは実際に「お片付けサポート」サービスを利用したときの様子をレポートしていきます。3歳の娘・5歳の息子がいる我が家の和室の押入れをサービスを利用して徹底的に整理整頓しました。

サポートの流れに沿って、どんな風に押し入れが整理されていったかをご覧ください。

サポートの流れ

後編5

わが家はリビングと和室が併設していて、和室の押入れにおもちゃや子どもの園グッズを収納しています。押入れには子ども関連のモノだけでなく、薬や本や書類などもぎゅうぎゅうに入っていて、整理されているとはとても言えない状態でした。

そこで「お片付けサポート」を依頼して、家族が使いやすく、片付けがしやすい押入れにするべく、村田さんに自宅に来てもらいました。サポートは次のような流れで進みます。

(当日まで)
事前ヒアリング

(サポート当日)
状況に合わせた片付けプランの説明

押入れのモノを全部出す・使用頻度によって仕分けをする

使い勝手が良くなるように収納

それぞれの工程を詳しく見ていきましょう。

1.事前ヒアリング

サポート申込後、日時を合わせて自宅に来てもらい、今実際に困っていることはなにかを相談する事前ヒアリングがあります。わたしは、「家族で過ごす時間が長いリビングと和室を整理したい」と伝えました。

部屋の様子を見てもらったところ、ぎゅうぎゅうになっている和室の押入れの収納を見直すと良いとアドバイスがあり、サポート当日は押入れの整理整頓をすることが決まりました。

2.片付けプランの設定

当日は、まず資料に沿って、我が家に合わせた片付けプランを説明してもらいました。

3.モノを全部出す

後半6

プランが決まったら、押入れのモノを全部出します。村田さんが手際よく押入れから出して、シートの上に並べてくれました。

4.仕分け

わたしは、「よく使う」「ときどき使う」「あまり使わない」「使わない」の使用頻度ごとにおもちゃや雑貨を仕分けました。

使うかどうか迷ったときは、「これまで使ってきたか」ではなく、「これから使っていきたいか」と未来思考で考えるのが良いとアドバイスをもらいました。「今使っていないから処分しなきゃと思わなくてOK、この先どんな生活をしたいかをイメージして、使いたいと思ったら残す」のがポイントだそうです。家事に育児に仕事に忙しい毎日を過ごしながらも、自分に目を向けるきっかけになりそうだと感じました。

5.収納

仕分けが終わったら、それぞれのモノを押入れに戻していきます。先ほど分けた使用頻度に合わせて、使いやすく片付けやすいように村田さんが収納場所や方法を提示してくれます。おもちゃ収納を例に挙げて説明します。

【使用頻度ごとのおもちゃの収納】
「よく使う」
→子どもが取り出しやすい高さ&手前に収納
「ときどき使う」→大人が取り出しやすい高さに収納
「あまり使わない」→大人が手を伸ばして届く高さ(押入れの一番上)に収納
「使わない」→納戸へ移す、または、処分する

いただいたアドバイスをもとに、取り出しやすさ・片付けやすさを重視して収納していきました。

押入れが格段に使いやすくなった!体験した感想

後半7

生まれ変わった押入れは見た目がスッキリしたのはもちろん、機能面が格段にアップしました。よく使うおもちゃが取り出しやすいところにあるので、子どもたちも喜んでいました。また、アドバイスに沿ってフタや扉のない収納BOXを設置したので、遊んだあとは、すぐにポイっと片付けられて部屋が散らかりにくくなったと感じます。

さらに、今まで置き場所がなくて奥にしまっていた図鑑セットを目に留まる位置に収納したら、「お家に図鑑がたくさんある!」と息子が喜んで読んでいました。その様子を見てわたしも大満足。思い切って相談してよかったです。

まとめ

後半8

「子どもとの生活で部屋が散らかるのは当たり前。親も子もストレスを感じずに楽しく暮らしていくためのツールが片付け」とアドバイザーの村田さんは話します。わたし自身もサポート以前は、部屋をきれいにするために片付けが必要だと思っていましたが、アドバイスに沿って片付けを進めるうちに考えが変わりました。家族や自分にとって使いやすく過ごしやすい部屋になるようにモノを整理することで、片付けがしやすくなり、自然と心地良い空間が保たれると感じています。

家族が心地よく暮らすツールとして、片付けを捉え直してみてはいかがでしょうか。