【ふくまむフレンズ】怒る? 叱る? 伝え方次第で心地よく
取材ライター
ふくまむフレンズ 公認心理師 やしろ恵利
ながーい夏休み。お子さんと向き合う時間が増えて、イライラしてしまった方もおられるのでは。
我が家では、ついつい娘に小言を言ってしまって険悪になる場面がちらほら…。
そんな時は心理学の出番。ちょっと言い方を変えることで、うまくいくこともあるんです。
そんなわけで今回のテーマは、「脳が反応する言葉を使おう」です(難しそうに見えますが、難しくないですよ♪)。
* * * * *
私夏休みが始まりのころの我が家。
「暑いから水分取らなあかんよ」
「栄養つくでこれ食べね」
「室内は冷房効いているから上着を持っていきね」
…などと私が声掛けをすると、
「分かってるって、ほんともう」
「大丈夫やって」
「必要ないって」
と娘からお決まりになってしまった返事が返ってきます。
ついつい小言を言っては険しい顔をされ、それに対してイライラ…。
会話に疲れてしまっていました。
* * * * *
うまくいかない原因は何だろう。
悩んだときは、前回お話しした「今の自分を知ろう」の考え方が役立ちます。
少し時間を取って自分と向き合いました。
そして、娘に対するイライラだけではなく、心理学で得た知識を活用できていない自分にもどかしさを感じていることに気付いたのです。
心理学では、決めつけて話すのではなく「こうしよう」と何をして欲しいかを伝えることが重要だとされています。
「こうすると上手くいくよ」という言葉がけは【脳を反応させる】そうで、脳科学でも有用だといわれています。
(肯定的に言葉を変化させる「リフレーミング」という手法です)
早速、娘に試してみました。
「今日も水分摂取していこう」
「これ食べて一日パワフルに過ごそう」
「上着あるときっと便利だよ」
と伝えてみると「お~」「は~い」などという返事に変わりました。
夏のはじまりに見ていた険しい顔や、「出がけに話しかけないで」というようなさみしい姿はもうありませんでした。
毎日言葉を意識して過ごすのは疲れちゃうかもしれませんね。
しかし、習慣にすることができれば、毎日の時間が心地いいものになると私は考えています。
自分自身に向けても、「しないといけない」という思考から、「午前中に終わらせたら後は自由にできる」「できたら私ってすごいんじゃない?」などと考えられるようにできたらいいですね。
楽しく脳を反応させちゃいましょう。
それでは明日も、えいえいおー!