【ふくまむフレンズ】「行きたくない」との向き合い方 新生活に向けて

取材ライター
ふくまむフレンズ 公認心理師 やしろ恵利
新年度、新学期が目の前にきているこの時期。新しい暮らしに向けて不安を抱えている方や、気分がソワソワしている方もおられるのではないでしょうか。
私はスクールカウンセラーをしており、近年、「登校しぶり」や「不登校」への関わりが増えているように感じています。今日は、そのことについて書いてみたいと思います。
「今日、学校行きたくない」。
私も、この言葉に胸がぎゅっとなった経験があります。娘が小学校だったころ、「友達に嫌なことを言われた」と涙をこぼしたり、「体育の授業が嫌だ」と玄関で立ち止まったり。そのたびに「どうしたらいいのだろう?」と、ずいぶん悩みました。

▲小学生のころ。雪の中のお見送り
こんな時、ついしてしまうのが、登校させたい気持ちから「がんばって」「みんな行ってるよ」などの言葉をかけること。
わたしも親なので、よくよく分かります。ただ、カウンセラーとしての立場から助言をしてみますと、まず大切なのは「情緒の受容」です。
問題を解決するよりも先に、「そう感じているんだね」と気持ちを受け止めてみてください。
玄関で立ち止まっていたら、まずは背中をゆっくりなでて、「嫌だったね」「悲しかったね」と声をかけて。悩みごとに関係のない、子どもが好きなことの話をしてみたり、ご飯の話をしてみたりするのもいいですね。
子どもが気持ちや呼吸が少しずつ落ち着いたのを確認した後に、お子さんが嫌がらなければ、横に寄り添うか、手を繋いで一緒に学校に向かって歩いてみるのもいいでしょう。私もかつて、学校の目の前の横断歩道まで手を繋いて行ったことがありました。
もちろん、それでも行きたがらなければ、休むことも必要。子どもにとって親は「安心基地」。安心できる場所があるからこそ、また外に向かう力が育ちます。背中を強く押す必要はないと考えています。
各学校にスクールカウンセラーがおりますので、心配ごとがありましたら相談してくださいね。

▲高校生になっても心配
もう一つ大切なのは、戸惑い、迷いながら向き合っている親御さんも、十分がんばっているということ。
お子さんが学校に行きたがらないと、自分を責めてしまう親御さんが少なくありません。完璧な言葉をかけられなくても大丈夫。すぐに答えが出なくても大丈夫。そばにいようとする気持ちそのものが、子どもの自己肯定感の土台になります。

▲成長した二人
寄り添いのひと言は、小さなものかもしれません。でも「あなたの味方だよ」というメッセージは、きっと心に残ります。親子で揺れながら、少しずつ進めばいいのだと私自身感じてきたことでもあります。
親子で笑顔の時間が持てるといいですね。頑張っているみなさんに、エールを送ります。
えいえいおー!








