【ふくまむフレンズ】どうしても起きる「きょうだいげんか」。「自分ばっかり」という子、どうする?

取材ライター
ふくまむフレンズ 公認心理師 やしろ恵利
子育てをする中で、どうしても起きる「きょうだいげんか」。
特に、「自分ばっかり我慢している」なんて言われてしまうと、困ってしまいますよね。実は、私自身も娘を育てる中で悩んだテーマの一つです。
福井愛育病院で勤務していると、お母さんが出産のために入院し、上のお子さんがおうちで頑張ってお留守番をしているというお話をよく耳にします。
「下の子が産まれた後も、上の子にも変わらず愛情を注ぎたいです」。
お母さんたちが、そんなふうに話す柔らかい笑顔もたくさん目にしてきました。
親としては、どの子もかわいい我が子。差をつけているつもりなんてありません。
ただ、きょうだいげんかの場面では、比べているつもりがなくても、「お姉ちゃんばかり」「妹ばかり」、一方だけを叱ったつもりがなくても、「私だけ怒られた」と受け取られることがあります。

我が家でも、娘たちそれぞれから、「いつも自分だけ我慢している」なんて不満が出たことがありました。
そんなことを思い出しながら、先日、高校生になった末の娘に聞いてみました。
「姉妹でけんかしていた時、ママはどんなふうにしたらよかったと思う?」。
すると返ってきた言葉は意外なものでした。
「その時は腹が立ちすぎていて、ママが何をしていたかなんて覚えてないよ」。
思わず笑ってしまいました。親が仲裁しようとしたり、仲直りさせようとしたりしても、子どもたちは、そのけんかに全力なのです。子どもたちの心身に危険がない状況であれば、親は少し距離を置いて、力を抜いて見守ることも大切なのかもしれません。
娘はこうも話していました。
「でも、あとから一対一で話をしてくれていたことは覚えているよ」。
すぐに白黒をつけようとするのではなく、落ち着いてから「何があったの?」「どんな気持ちだったの?」と、それぞれの話を聞く。すると、子どもは「分かってもらえた」と感じて、気持ちがすとんと納得します。

心理学では、きょうだいげんかは「社会性を育てる学びの場」とも言われています。子どもたちはけんかを通して、自分の気持ちを伝えること、相手にも気持ちがあること、そして折り合いをつけることを少しずつ学んでいきます。
けんかやその際の不公平感をなくそうと頑張るよりも、けんかのあとにどう関わるか。その積み重ねが、子どもたちの人との関わり方や思いやりの心を育てていくのではないかと考えています。
親御さんたちも、少し肩の力を抜きながら見守っていけるといいですね。
えいえいおーです。
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